マジック・ザ・ギャザリング「2サイクル(2chだーど)」の話。(1)


 先月あたりからアンテナの巡回先にM:tG系サイトを大量追加しているうちのアンテナですが、え〜と……

 ごめんなさい自分もM:tGコンテンツの設置を検討してましたが諸般の事情により断念しました。

 ……つーか、それ以前に中断してる物や宿題が山積みだし。


 とか言いつつ、日記の方では軽く触れる程度にM:tGの話もしてみたいと思います。これから書く話は、どちらかといえばマジックとは畑違いのサイトで扱うことにも意義があると思うので。


 さて本題。

 かつてゲーマーの間で一世を風靡し、今年で十周年を迎えたカードゲーム「マジック・ザ・ギャザリング」の話です。申し訳ないですが1から説明してる余裕はないので、「マジックって何?」という方はリンク先の公式サイトをどうぞ。

 ぶっちゃけた話、このゲームは非常に魅力的でありながら、多くの脱落者を生みつづけていることでも有名です。その理由の一つに、新しいカードが4ヶ月周期でめまぐるしく発売され続け、なおかつ発売から約2年後には公式戦(スタンダード)で使えなくなってしまうという、入れ替わりの激しさがあります。これはプレイヤーに多くの金銭的負担を要求しつづけるだけではなく、「愛着のあるカードが次々に使えなくなっていく」という喪失感によってマジックというゲーム自体への意欲を奪い取ってしまうため、マジックの衰退要因として大きなウェイトを占めています。

 もちろん公式の対戦ルールにも、過去のカードが使える「エクステンデッド」「ヴィンテージ」といったフォーマットは存在しますが、それらの対戦環境も「高額な絶版レアや歴代のパワーカードを一通り揃えているのが当たり前」でなければマトモに遊べない、非常に敷居の高いものになってしまっています。


 それなら、「過去のカードが使えて、なおかつカード資産(コレクション数)による有利不利の差が出にくい、カジュアルプレイ向きの対戦ルール」があれば、引退者にも再びマジックへの興味を持ってもらえるのでは?

 ……という趣旨で作られたのが、今回紹介する「2サイクル(2chだーど)」なのです。


 基本的な構築ルールは非常に簡単。

 今までに発売されたマジックの各種セットから「基本セットを1つ」と「エキスパンションブロックを最大2つ」まで選び、そのカードプールの範囲内でデッキを構築する……これだけです。

 例えば「第5版+ミラージュブロック+テンペストブロック」とか、「第7版+アイスエイジブロック+オデッセイブロック」とか。デッキごとに「基本セット1つ+ブロック2つ」という制限さえ守っていれば、セットの組み合わせは自由です。また、違うデッキを作る時には別の組み合わせを用いても構いません。

 スタンダードで遊んだ経験のある方ならお気づきでしょうが、このルールには「過去のスタンダードデッキを、そのまま使うことができる」という利点があります。「デッキを組む時間はないけど、昔使っていたデッキが押入れに眠っている」という人にも参加しやすいわけです。

 なおかつ、各ブロックの特性を活かして、スタンダードでは再現不可能だった奇抜なデッキを新たに生み出したり、異なる時代のデッキを相手に「異種格闘技戦」や「戦国自衛隊」のような感覚で戦ったりできるという面白さもあります。(この点は公式のエクステンデッドやヴィンテージ(クラシック)でも味わえるんだけど、敷居の低さでは2サイクルの方に軍配が上がりますね)


 この「2サイクル(2chだーど)」による大会は、首都圏を中心に結構な数が開催されています。現在は月に2〜3回以上という、なかなかのハイペースですね。

 「大会」とは言ってもガチガチの競技イベントは少数派で、マターリプレイ中心の「交流会」「オフ会」といった趣のものが多いんで、どうか臆せずに参加してみて下さい。楽しめることは保証します。

 また、イベントへの参加までは行かないにしても、「こういう遊び方もあるんだよ」ということを覚えて、古いカードを引っ張り出して友達を誘って遊んだり……というのもおすすめですよ。


 今のところ拠点になってる2chのスレは荒れることも多いですけど、遊びのスタイルとしての「2サイクル(2chだーど)」は荒らし煽りとは無関係で非常に楽しいです。自分も陰ながら応援してます。