当分は読書日記もこちらで?

 読みかけだった西澤保彦の『ナイフが街に降ってくる』を読了。「謎」に出会うと時間を止めてしまう厄介な超能力の持ち主・末統一郎と、彼が巻き起こした「時間牢」に偶然巻き込まれた少女・真奈。ふたりの前には、不可解な状況で刃物に刺された幾多の犠牲者が……?
 ……着想やラストは面白いんだけど、いろんな意味でムズ痒い小説だった。今まで読んだ氏の作品の中では最も「設定に頼りすぎてる」点、そして真奈の言動や心理描写が「無理して書いてるなぁ」というか、いかにもオッサンが想像した女子高生像というか。文庫版が出たのは去年のはずなのに、激しく新井素子っぽかったりするのが何とも……。
 肝心のトリックは半分だけ見破れたものの、真犯人は当てられず。(以下ネタバレ:あの状況で犯行が可能のは「時間牢」の中でも自由に動ける人間しかいない、という部分までは分かったんだけど……何だかんだ言いつつ自分も「だまされた」らしい。。。