今さら気付いたんだけど、


 要するに自分は「作者によって神格化された存在」を毛嫌いしてるのかもしれない。
 九十九十九とか天草翔とか。

 『ダブルダウン勘繰郎』の蘿蔔むつみが嫌悪し、逆島あやめが憎悪するところの「名探偵」像は、まんま『ジョーカー』でのJDCメンバーに該当してしまうような気がする。
 「名探偵」に対する究極のアンチテーゼである『 静 』の椎塚鳥籠も含めて『勘繰郎』のキャラたちが気に入ってしまっただけに、「原典」への違和感が余計に増したような印象。物語としては面白いんだけど。

 ……でも『勘繰郎』の至るところに「名探偵物」への痛烈な皮肉が散りばめられてる割には、西尾維新自身が熱烈な清涼院流水ファンというのは不思議なところ。
 『カーニバル 一輪の花』の解説も、何の皮肉も照れもない熱烈なファンコールだし……。(正直、『トップラン』は褒めすぎだと思うが)