ここんとこ触れてなかったけど

 最近の『武装錬金』も激しく面白いデス。まさしく蝶サイコー
 蝶野超人化以降の展開には正直言って面食らってたんだけど、次第次第に飲み込めてきた……ような気が。

 この漫画の異質なところっていうと、基本的には少年漫画の王道的な「お題目ではない、純粋に人間的な視点からの”正義”」や「友情」や「愛」をテーマに掲げているにも関わらず、それらすべてをブチ壊しにしかねないほどの危険領域までギャグに侵食されていること、ですよね。
 特に蝶野(変態後)は、その不幸な経歴とは不釣合いなまでにイッちゃってる、ライバル役としては他に類を見ない陽性のキャラだと思います。他の漫画にも「狂ってる」キャラは数多いけど、その大半はどこか悲愴でシリアスで影を背負ってます。
 そういった”常識”と照らし合わせた時の戸惑いや違和感(人によっては嫌悪感や拒絶反応)が、『武装錬金』に対する疑問やマイナス評価の一端になっていたのではないかと。

 だけどこれは見方を変えれば、「主役に匹敵する重要キャラが持つ”人間臭さ”」を従来とは正反対の形で描写した、ポリシー的には紛れも無く「王道」のスタイルでもある、と言えるんじゃないでしょうか?
 どうせなら(現時点では)得体の知れない「ホムンクルスの王となる男」なんか蹴散らして、蝶野攻爵には愉快なパピヨンキングダムを築いてほしいものデス。

 ところで今週号を読み返してたら、ドクトル・バタフライの食事シーンが何気に鳥肌モノでした。あんな優雅に召し上がってるアレは矢張り、人肉ステーキ……!?